せのしすたぁまお様のカリスマ感はんぱなかった
“ライムベリー”と“せのしすたぁ”というアイドルのツーマンに行ってきた
ライムベリーは、2MC1DJのスタイル、DJといってもポン出し以外はほとんどなにもしていない気がする。そのかわり結構歌う。以前は3MCだったらしい
すでに何曲かは聞いたことがあり、絶対気にいるだろうと思っていたんだけど案の定最高だった。
基本はスチャ、Kickあたりのパーティー系ヒップホップだけど、電気グルーヴっぽい4つ打ちものも結構あったし、1曲だけATRみたいなアシッドベースブリブリ高速ビートなデジタルハードコアもあった。
トラックのネタがわかりやすいので、ある程度音楽知ってる人ならニヤニヤしっぱなしだろう
「いまからみんなでめちゃくちゃ踊って騒ごう騒ごう」のMCには痺れたw
すばらしいのはやはりヒップホップ、コールアンドレスポンスがしっかり用意されているところ。基本の「セイ・ホ~!!」みたいなのはもちろん各曲に必ず声を入れるところがある。「オイ!オイ!」「MIX」「PPPH」といったアイドル特有の文化はほとんどない。あと、もちろん日本のヒップホップ特有の「怖い」イメージもないので、いわゆる普通の音楽ファンだけどアイドルはちょっと、、という人にも受け入れられるだろうな、と思った
とにかくすごくよかったのでまた見てみたい。
と、最高に気に入ったライムベリーなのだが、相手が悪かった、、、
最初に見た“せのしすたぁ”のインパクトがほんとにすごかったのだ
とにかく「やばい」という噂だけは各所で目にしていたので、一度実際に見てみたかったのだが、、、本当にやばかった
福井出身の3人組。見た目は普通だ
普通というか、もちろんかわいいんだけどアイドルというにはちょっと厳しいルックス、そして曲調はキラキラアイドル歌謡。アレンジも悪くない。
だが、そこではない、そんなことはどうでもいい。とにかくフロントマン(と言いたくなる)まおがすごすぎた
一度聞いたら忘れられない山下久美子ばりのハスキーボイスでフロアーを睥睨しながら煽りまくるのだ
並みの煽り方ではない、はっきり言ってほとんど歌っておらず、曲中ずっと「もっと!」「暴れろ!」と叫びまくり、それに呼応して観客たちも叫びながらモッシュしまくる
ベシャリも回しもうまい。アイドルというよりは芸人、いや珍獣というカテゴリーだろうか
一応今回の前半はアイドルセットだったらしく、それでもまだかろうじてアイドルのライブの体を保っていたのだが、中盤の着替えタイムをはさみブリブリのアイドル衣装から普段のユニホーム(だと思う)であるモノトーンの男性スーツ(上はワイシャツと黒ネクタイ)に着替えてからは曲調も多少ビートの効いたものになり大暴れ。あいかわらずまおが煽りまくり、客席はケチャ、モッシュ、ダイブ、そして土下座である
ステージと客席の垣根もなく(事実後半はメンバーも客席に降りてくる)
アイドルではない、ロックとも違う、なんだろうもう、祝祭というしかない空間が作られていた
自分の狭い経験ではBiSのライブがいちばん近いんだけど、せのしすたぁはBiSほど完成されていない。荒削りにもほどがある
これはFacebookコメント欄で会話してて改めて思ったんだけど、今の先鋭的なアイドルって、10年前のエアジャムとか20年前のイカ天とか、そういう闇雲な若者の衝動を吸収する現場になってるんだなあってこと
いまは金髪、鋲打ちライダーズ、タトゥーで迫害されることはほとんどないけど、ドルヲタのファッションや行動はものすごく迫害されている。そのぶんライブでのはっちゃけ具合はすごいものがあるし、ファン同士のトラブルも多い。要は殺気立っている
で、それを完全に受け止め、さらに煽りまくる度量をまお様から感じた。そう、カリスマなんだよね。
オレはいままでそういうタイプの音楽にはまったことはあまりないんだけど、まお様にはやられた
憧れとか推しとかではない、崇拝に近い
今回は後ろの方で腕組んで見てたけど、次回は絶対フロアで暴れる
今はそんな気持ち